KIT航空宇宙ニュース2021WK13

KIT航空宇宙ニュース

KIT航空宇宙ニュース2021WK13

海外のニュース

1.ガガーリンの宇宙飛行60周年、特別塗装のソユーズ2ロケットが打ち上げ

ロシア国営宇宙企業ロスコスモスとGKローンチ・サーヴィシズは3月22日、白色と青色の特別塗装を施した「ソユーズ2.1a」ロケットを打ち上げた。ユーリィ・ガガーリン宇宙飛行士の宇宙飛行に成功した1961年4月12日から今年で60周年を迎えることを記念したもので、今年いっぱい、GKローンチ・サーヴィシズによる商業打ち上げではこのカラーリングが使われるという。【Prime News】

【Roskosmos提供:特別塗装したソユーズロケット】

2.フランスのAura Aeroが19席の電気航空機開発計画を発表

フランスのツールーズ空港の新しい施設を紹介する式典で、Aura Aero(オーラエアロ)は、2024年に初飛行し、2026年に就航する19席の全電気式リージョナル航空機を開発すると発表した。Aura Aeroが開発中のインテグラルは、「新世代の2人乗り航空機」と呼ばれていて、ピストン駆動のインテグラルRは昨年の夏に初飛行し、今年後半に生産を開始する準備ができていると言われている。電気バージョンは2022年に初飛行が予定されていた。【Flightglobal News】

【Aura Aero提供:19人乗り全電動リージョナル航空機】

 

3.FinnairがHeart Aerospace社が開発中の全電動航空機を最大20機発注

Finnairは、Heart Aerospace社が開発中のES-19 electric aircraft(19人乗り、最大航続距離400km)を最大(20)機発注する旨のLetter of Interest に署名したと発表した。同型機のFirst commercial flights は、2026年の予定。Finnairは、2025年末までに正味のCO2排出量を半減し、2045年までにカーボンニュートラルを達成することを約束している。【Flightglobal News】

【Flightglobal提供:Hear Aerospace 社ES-19想像図】

 

日本のニュース

1.JALがUberと提携、北米・ハワイで自社アプリから配車

日本航空は3月26日、米Uber(ウーバー)と戦略的パートナーシップ契約を締結。マイカー以外の異なる交通手段を、一つの移動手段として捉える概念「MaaS(マース:Mobility as a Service)」に関する提携で、第1弾として北米・ハワイで到着空港からJALのスマートフォンアプリ「JALアプリ」で配車できるようにする。JALアプリでは目的地までの配車手配のほか、滞在先で料理宅配代行サービス「Uber Eats(ウーバーイーツ)」を利用できるようになる。JALアプリに表示される Uberのアイコンを選択すると、Uberのアプリに画面が移る。今後は北米・ハワイ以外でも世界中で空港からUberを利用できるようにする。【Aviation Wire News】

【Yahooニュース提供】

2.最後のオリジナルYS-11、退役で機種更新記念式典

航空自衛隊入間基地で3月26日、飛行点検機YS-11FC(機体番号52-1151:151号機)の退役に伴う機種更新記念式典が開かれた。機体の扱いについては、現時点で決まっていない。最後の任務飛行は、3月4日に海上自衛隊の下総航空基地で行った飛行点検で、当初は2日の予定が荒天で延期となった。17日には、飛行点検隊のある入間基地上空での8の字飛行やタッチ・アンド・ゴーなどを披露し、ラストフライトを終えた。空自が運用する日本航空機製造(日航製)YS-11型機のうち、オリジナルの英ロールス・ロイス製ターボプロップエンジン、ダートMk542-10を搭載する最後の機体が151号機となった。すでに民間の航空会社や国土交通省航空局(JCAB)、海上保安庁、海自の機体は退役している。【Aviation Wire News】

【Yahooニュース提供:航空自衛隊入間基地でのYS11 51号機の最終飛行】

3.ANA、固定翼型ドローンで医薬品配送、五島列島で実験

ANAホールディングスは3月25日、武田薬品工業と国立長崎大学、長崎県五島市とともに五島列島の福江島から久賀島までの片道約16kmを、固定翼型VTOL(垂直離着陸)ドローンを使って医薬品を運ぶ実証実験を報道関係者に公開した。飛行中は時速100km前後に達する固定翼型ドローンを使うことで、片道約10分で運んだ。ANAHDが固定翼型ドローンを飛ばすのは今回が初めてで、航続距離など離島配送で課題となる要素の解決につなげ、実用化を目指す。使用した固定翼型ドローンは、独ウイングコプター(wingcopter)製「WingCopter178 heavylift」。プロペラは4基あるが、すべて使うのは離着陸時のみで、水平飛行に入ると前方に左右1基ずつある計2基のプロペラのみ使い、飛行機のように飛ぶ。水平飛行中にプロペラ1基が停止しても飛び続けられる設計で、今回の実証実験では万一単発になった際の飛行ルートなども設定した。【Aviation Wire News】

【Aviation Wire提供】

4.成田と羽田、“顔パス”で国際線搭乗「Face Express」実証実験、7月に本格運用

成田空港を運営する成田国際空港会社と、羽田空港の第3ターミナルを手掛ける東京国際空港ターミナル(TIAT)は、顔認証技術を使った搭乗手続き「Face Express」を4月13日から実証実験すると発表した。チェックイン時に登録した顔写真を使い、保安検査場や搭乗口で歩きながら本人確認することから、“顔パス”(ウォークスルー)で通過できるもので、成田・羽田の国際線で7月から本格運用する。【Aviation Wire News】

【Aviation Wire提供】