KIT航空宇宙ニュース2026WK09

東京都、三菱地所、兼松、SkyDrive(スカイドライブ)の4者は2月24日、東京ビッグサイトの臨時駐車場で、eVTOL(電動垂直離着陸機)「SKYDRIVE(SkyDrive式SD-05型)」のデモフライトと旅客ターミナルの実証実験を始めた。
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KIT航空宇宙ニュース2026WK09

海外のニュース

1. “最強型”アリアン6ロケット初飛行! 欧州の商業打ち上げシェア回復へ

フランスの打ち上げサービス事業者、アリアンスペースは2026年2月13日(日本時間)、新型主力ロケット「アリアン6」の4本ブースター仕様を初めて打ち上げた。ロケットは南米仏領ギアナのギアナ宇宙センターから現地時間2月12日13時45分に離昇し、約114分後に米アマゾンの低軌道インターネット衛星「Amazon Leo」32機を分離して、打ち上げは成功した。今回の成功により、欧州は大型衛星の打ち上げ能力を取り戻すとともに、多数の小型衛星を一度に投入するコンステレーションの打ち上げにも対応できる体制を整え、自立的な宇宙輸送における重要な節目を迎えた。アリアン6(Ariane 6)は、欧州の主力ロケットであった「アリアン5」の後継として開発された新型ロケットだ。液体水素・液体酸素を推進薬とする第1段と、同じく液体水素・液体酸素を推進薬とし、再着火可能な上段エンジンを備える上段で構成し、離昇時には固体ロケットブースターで推力を補う。欧州宇宙機関(ESA)が計画を統括し、機体の設計・製造はアリアングループが主契約者として担う。打ち上げサービス事業者のアリアンスペースは、ミッションの販売・契約と打ち上げ運用を担当する。アリアン6には、固体ロケットブースター2本の“アリアン62”と、4本の“アリアン64”があり、ミッションに応じて使い分ける。打ち上げ能力は、アリアン62が低軌道へ約10.3t、静止トランスファー軌道(GTO)へ約4.5tなのに対し、アリアン64は低軌道へ約21.6t、GTOへ約11.5tと、いずれも2倍以上の打ち上げ能力を持つ。これにより、重い衛星の打ち上げや、複数衛星を一度に投入するミッションに対応できる。衛星を覆うフェアリングは直径5.4mで、全長14mと20mの2種類を用意する。従来のアリアン5では全長12.7m、13.8m、17mなど複数の仕様が存在したが、アリアン6では全長14mと20mの2つに整理して標準化し、最大長を20mへ拡大。これにより大型の衛星や、小型衛星を多数搭載する打ち上げに対応できるようになっている。アリアン62は2024年に初飛行し、これまでに5回の打ち上げ実績をもつ。アリアン64は今回が初飛行であり、全長20mのフェアリングも今回が初使用となる。【マイナビニュース】

【ESA/CNES提供:アリアン64の初打ち上げ】

2.FAA、737 Max機の客室過熱懸念に対処する措置を講じる

連邦航空局は、737MAXの環境制御システムの問題により機内が危険なほど高温になる恐れがあることから、これに対処するため即時発効の命令を出した。ボーイング社は、この問題は「グランドワイヤーの不具合」に起因すると述べており、「技術的解決策」を開発中。文書によると、FAAは2月24日、「既存の手順では飛行乗務員が制御できない過度の客室および操縦室の温度」を伴う2件の事象に対応して耐空性指令(AD)を発行した。ボーイング社は、「このエンジニアリングソリューションは737 Max 8と737 Max 9に組み込まれ、認証取得前に737 Max 7と737 Max 10にも適用可能になる予定です」と付け加え、「この問題が認証取得のスケジュールに影響を与えることは予想していません」と付け加えた。同社は、長らく延期されていたMax 7とMax 10が今年中に認証される予定であると述べている。2件の事象に関する調査の結果、問題は、スタンバイ電源制御装置の回路ブレーカーのトリップに起因することが判明した。FAAの命令書によると、この回路は空調と客室の圧力調整機能に電力を供給している。トリップした回路は「意図しない誤った電気接地信号を引き起こし」、アクチュエータに737 MAXの「ラムエアデフレクタードア」の両方を閉じるよう指示します。これらのドアは、ジェット機の空調熱交換器に冷却空気を送る吸気口を覆っている。FAAによると、ドアが閉まると、737の空調システムが「客室と操縦室に非常に熱い空気を供給」し、「制御不能な高温」につながる可能性があるという。「この状態に対処しなければ、乗務員や乗客の負傷や無能力化につながる可能性がある」と付け加えている。ボーイング社はFlightGlobalに対し、「根本原因は空調システムの接地線不良である」と断定したと述べている。同社によると、旧世代の737型機には影響がないという。FAAの命令では、運航会社に対し、航空機の飛行マニュアルを改訂し、ブレーカーのトリップや「過度に高い」気温にパイロットがどのように対応すべきかを規定した新たなアブノーマル・チェックリストを含めるよう要求している。【Flightglobal news】

【Flightglobal提供:737MAX機】

3.航空機は米国の新たな関税から免除されるが、将来は不透明

法律および貿易の専門家によると、米国最高裁判所が金曜日に国際緊急経済権限法(IEEPA)を通じて課された関税を無効とする判決を下し、その後ホワイトハウスが措置を講じた結果、航空機および関連製品は再び米国の関税の対象から除外されるという「驚くべき大転換」が起こった。しかし、月曜日に開催されたNBAAのウェビナーに参加した専門家たちは、航空機および関連部品を含む新たな関税が最終的に課されるかどうかなど、いくつかの問題が未解決のままであることに同意した。また、関税を支払った人々が払い戻しの対象となるかどうか、そして以前の関税に基づいて交渉された数多くの貿易協定がどうなるかという問題も残っている。NBAAの政府関係担当上級副社長クリスティ・グレコ・ジョンソンが司会を務めたこのウェビナーには、法律事務所ハーパー・マイヤーのパートナーであるケイティ・デルーカ氏、キャピトル・カウンセルの顧問であるブルース・ハーシュ氏、航空機信託サービスおよび通関業者TVPXの社長であるトビアス・クライトマン氏が登壇した。金曜日、最高裁判所は6対3の賛成多数で、「大統領には平時において(IEEPAを通じて)関税を課す固有の権限はない。また、戦時中の前例と照らし合わせても、この点が合致するとは考えられない」との判決を下した。これに対し、トランプ大統領は反抗的な姿勢を示し、関税を課す他の選択肢はあるものの、それほど柔軟ではないと述べた。トランプ大統領は直ちに10%の世界的な関税を課すと宣言したが、ホワイトハウスは後に15%に引き上げると発表した。また、週末にはホワイトハウスは大統領令を発令し、2月24日(本日)深夜からIEEPAに基づく関税および関連する附属書に基づくその他の関税を正式に撤廃した。ハーシュ氏は、ホワイトハウスは最高裁判決に「十分に備えていた」と述べ、関税を現状水準に維持できるよう努力しているようだと指摘した。新たな関税は1974年通商法第122条に基づいて課されたもので、同条は行政機関が最大150日間、最大15%の関税を課すことを認めている。しかし、これらの関税には期限があり、国ごとに異なる関税を課すことはできない。そのため、関税の柔軟性が損なわれ、各国との交渉力が弱まっている。しかし、ホワイトハウスは、最終的には個々の国へのより集中的な課税を可能にする通商法301条に基づく調査を進める意向も示している。こうした調査は、ブラジルを含む国々に対して既に開始されている。これはより長期的なプロセスになる。これらの調査は、米国の主要貿易相手国全てに対して開始される予定です。しかし、明るい面としては、関税に関する大統領令および布告に付随する付属書において、航空機および関連部品に対する免除が維持されている点が挙げられる。「少なくとも今のところは、非常に心強い、非常に良いニュースです」とデルーカ氏は述べた。301条のプロセス中に何か変化がない限り、「私たちは順調に進んでいます」と彼女は述べた。【Aviation International News】

日本のニュース

1.モバイルバッテリー機内規制強化

モバイルバッテリーが原因とみられる機内火災が各国で相次ぎ、航空各社が対策を強化している。昨年2025年1月には韓国・釜山の金海空港で、エアプサンの香港行きBX391便(エアバスA321型機)の機内で出発前に火災が発生し、乗客170人と乗員6人が脱出スライドで避難した。10月には、中国国際航空(エアチャイナ)の杭州発ソウル(仁川)行きCA139便(A321)が飛行中、乗客が手荷物収納棚に収納したモバイルバッテリーが自然発火し、負傷者は出なかったものの、上海浦東国際空港へダイバート(目的地変更)した。こうした事案を背景に、国土交通省航空局(JCAB)は2月27日、機内でのモバイルバッテリーの扱いを大きく見直す告示と通達の改正案を公表し、パブリックコメントの募集を始めた。機内に持ち込めるモバイルバッテリーを2個までに制限し、バッテリー自体の充電や、バッテリーからスマートフォンなどへの給電を禁止するのが柱で、4月中旬ごろの開始を見込む。スマートフォンなどを機内で充電するとなれば、今後は機内の電源コンセントや充電用USB端子、空港の充電設備を使うことになる。ところが、ここで新たな問題が浮かび上がる。機内の充電用USB端子は旧世代「Type-A」が主流であるのに対し、スマートフォン側は2023年9月発売のiPhone 15以降は「Type-C」が主流になりつつある。両端がType-Cのケーブルしか持たない乗客が増える一方で、多くの機体にはType-A端子しかない。このギャップを埋めるために使われかねないのが、USB規格では禁止されている、Type-CのケーブルをType-Aの端子に接続できるようにする変換アダプターの存在だ。今回の告示と通達改正により、モバイルバッテリーに起因するトラブルは減少が期待されるものの、本来は存在しない変換アダプターが原因の発熱や機体のUSB端子破損など、別の火種を生みかねない状況にある。乗客側に求められるのは、まず「正しいケーブル」を用意することだ。端末側がType-Cであれば、充電用端子がType-AかType-Cかに合わせ、規格に合ったケーブルを使う必要がある。安価な変換アダプターで場当たり的に対応しようとすれば、アダプターや充電用端子に過負荷などが起こりかねず、機内でモバイルバッテリーとは別の“発火源”を持ち込むことになりかねない。航空会社側は、機内設備の更新と並行して、注意喚起や訓練を通じてリスク低減を図っている。今回の改正で、モバイルバッテリーが原因となるトラブルへの対策は強化されるが、USB端子の主流規格が過渡期の今は、規格外の変換アダプターが使われる可能性という、新たな火種への対応も迫られることになりそうだ。【Aviation wire news】

2.JAL、新卒入社前に“助走期間”の新モデル 留学・ボランティアなど最大1年=27年度採用

日本航空は2月27日、学生が社会人になる前に自らの意思で多様な経験を選択できる新モデル「Runway採用」を2027年度採用から導入すると発表した。海外留学やボランティアなど、内定から入社までに「助走期間」を設けることで、新入社員に主体的なキャリア形成と、グローバル意識(多様性)の醸成を支援する。またJALグループは、2027年度入社の新卒採用を3月1日午前10時から順次始める。Runway採用はJAL本体の一部職種が対象で、入社前に最大1年の「助走期間」を設定。グローバルな視点を養い、自律的に行動できる人材育成を目的とし、海外での活動などを志す人を対象とする。JALの客室乗務職と業務企画職のコーポレート、オペレーション、ビジネス・マーケティング、データサイエンス・デジタルテクノロジーの4コースに適用する。2027年3月末までに卒業見込みの内定者が会社に申請し、審査後に決定する。JALの業務企画職エアラインエンジニアコースと運航乗務職、JALグループ各社は対象外。JALによると、昨今は就職活動が早期化していることにより、学生が自身の将来を早い段階で決断する一方、学生時代にしかできない探究や海外での挑戦を断念するケースが増えているという。Runway採用の導入により、画一的なキャリアパスにとらわれず、自律的に経験を組み立てる「主体的なキャリア形成」を支援。海外留学やボランティアを通じ、多様な価値観に触れる経験によりグローバルに活躍する人材の育成につなげていく。【Aviation wire news】

3.ANA、27年度新卒715人採用 ピーチCAは2倍超、グループ39社2300人

ANAホールディングス傘下の全日本空輸は2月27日、2027年度入社の新卒採用を3月1日から始めると発表した。ANA本体で715人程度、グループ39社では約2300人採用する計画で、今後の成長につなげる。傘下LCCのピーチ・アビエーションは、客室乗務員の採用予定数を昨年の2倍超に拡大する。ANA本体は、グローバルスタッフ職(旧総合職)を125人、運航乗務職(自社養成パイロット訓練生)を65人、客室乗務職(CA)を400人、エキスパートスタッフ職(障がい者採用)を10人予定する。グローバルスタッフ職の内訳は、セグメント別採用がオペレーション、ビジネス・マーケティング、コーポレートの3セグメントで計40人と、整備技術が55人、運航技術が若干名。専門採用となるIT・データが20人、経理・財務・IRが若干名となる。ボーイング737-800型機などの運航を担うANAウイングス(AKX/EH)は、総合職掌の事務職と技術職、自社養成パイロットを各若干名、客室乗務員を90-100人採用を予定している。ピーチでは、総合職を25人程度、運航乗務員を40人程度、客室乗務員を120人、エアラインエンジニア(整備技術職)を10人程度採用する見通し。ANAHD傘下に入りグループ会社となった日本貨物航空(NCA/KZ)は、事務系総合職を15人、技術系総合職(整備コース)を3-5人、それぞれ予定する。【Aviation wire news】

4.JAL、地域活性化の新会社「関係・つながり共創」4月設立

日本航空は2月27日、新会社「関係・つながり共創」を設立すると発表した。地域活性化を目的とした関係・つながり事業を専門的に担い、4月の設立を予定する。新会社はJALの100%子会社で、資本金は1000万円。本社はJALと同じく東京・天王洲に置く。社長にはJALの越智健一郎常務が就任し、JAL役員との兼任を予定する。ブランド商標は「KANTSUNA」として展開し、「つながる、二地域暮らし」「JALガクツナプロジェクト」関連事業のオペレーションを担うほか、自治体や地域事業者との伴走型支援やコンサルティングを提供する。また、産学官連携による「関係人口とウェルビーイングの関係性」についての調査・研究も担う。【Aviation wire news】

5.SkyDriveのeVTOL、ビッグサイトで都内初飛行 ”空飛ぶクルマ”三菱地所や兼松と実証

東京都、三菱地所、兼松、SkyDrive(スカイドライブ)の4者は2月24日、東京ビッグサイトの臨時駐車場で、eVTOL(電動垂直離着陸機)「SKYDRIVE(SkyDrive式SD-05型)」のデモフライトと旅客ターミナルの実証実験を始めた。日本では「空飛ぶクルマ」とも呼ばれるもので、SkyDriveが東京都内で実機のデモフライトを行うのは初めて。会場には、英Skyportsの協力で仮設バーティポートと旅客ターミナルを設置。運用自動化システム「VAS(バーティポート運航自動化システム)」を導入し、チェックインから搭乗までの一連のオペレーション時間を短縮できるか検証する。ターミナルは、縦約7メートル、横約12メートル、高さ約3メートルで、延床面積は約54平方メートル。三菱地所設計が設計し、YADOKARIが施工したトレーラーハウス2基(各17.06平方メートル)とデッキスペース(約20平方メートル)で構成した。内部には、顔認証を活用した自動チェックインと保安検査を行う保安エリアや、VASを用いて離着陸場や周辺空域、チェックイン状況などを一元管理するオペレーションルームを設けた。また、空飛ぶクルマに関する展示を行うギャラリーエリア、運航状況を表示するラウンジエリア、デッキエリアなどを備え、一般モニターに旅客動線を体験してもらいながら運用上の課題を洗い出す。デモフライトに用いるSD-05は、パイロット1人と乗客2人の3人乗りで、機体サイズは全長約11.5メートル、全幅約11.3メートル、高さ約3メートル。最大離陸重量は1400キロで、12基のモーターとローターで飛行する電動マルチコプター型eVTOLとなる。機体は複合材やアルミ合金などで構成し、最高速度は時速100キロ、航続距離は15-40キロを見込む。SkyDriveによると、機体は12基のモーターとローターを備え、6基ずつ逆方向に回転させることで機体姿勢を安定させる設計。いずれかのモーターが故障した場合、最大2基まで停止しても残りの10基で飛行を継続できる冗長性を持たせており、バードストライクなどのトラブル時にも安全性を確保できるとしている。また、将来の事業モデルについてSkyDriveは、2030年代にはタクシーの2倍以下の運賃で、移動スピードは4-5倍を目標に掲げており、既存のヘリ運航会社や航空会社が運航主体となる姿も描いているという。兼松によると、VASを使った発着処理能力は、離着陸場1カ所と駐機・充電スポット3カ所を備えた施設を前提にシミュレーションした結果として、1時間あたり6回程度の発着が可能との見通しを示した。SkyDriveの2人乗り機を想定した場合、1時間に最大12人が到着し、12人が出発できる計算で、将来的には充電時間の短縮や空域管理の高度化によって発着回数をさらに増やせる余地があるという。24日午前には初回フライトが行われ、約300人が見学した。パイロットは乗らず、自動制御とリモート操縦による無人飛行で、時間約3分30秒、距離150メートル、高度13メートルの海上飛行を披露した。離発着場のポートサイズは20メートル四方で、都内にある既存の屋上ヘリポートでも運用可能な機体サイズであることを示した。東京都、三菱地所、兼松の3者は、2022年から都心部の新丸ビル屋上と臨海部を結ぶヘリコプターによる移動体験の実証を重ねており、飛行時間よりもチェックインや保安検査など移動前後の手続きにかかる時間が総移動時間を左右するという課題を確認していた。今回の実証では、こうしたオペレーションを自動化・効率化することで、空飛ぶクルマの実用化に必要な地上側の要件を洗い出す狙いがある。【Aviation wire news】

【Aviation Wire提供:東京ビッグサイトの臨時駐車場へ進入するSkyDriveのeVTOL SD-05】

6.AstroX「Kogitsune」ロケット、吊り下げ発射実験成功 気球からの打上げへ前進

AstroXは、小型ハイブリッドロケット「Kogitsune」を宙に吊り下げた状態で発射する実験に成功したと2月26日に発表。気球でロケットを成層圏まで運んで打ち上げる空中発射方式「Rockoon」(ロックーン)システムの実用化に向け、引き続き挑戦を進めるとしている。AstroXのRockoonシステムでは、ロケットを気球に吊り下げられたCMG(Control Momentum Gyro)方式の姿勢制御装置を介してランチャーレールへ装填し、気球の浮力によって成層圏まで浮上したのち、所定の方位角・仰角を保持しながら、空中で宇宙空間に向けて発射する構成としている。福島・南相馬市で行われた今回の実験は、空中での気球環境を地上で模擬するため、2基のコンテナ上に門型ゲートを設置。そこにCMG姿勢制御装置とロケットを吊り下げた状態で、推力300N級の小型ロケット「Kogitsune」の発射実験を実施。風などの外乱が加わる条件下で制御をしながら、一連の発射挙動を検証した。実験の結果、CMGによるランチャーレールおよびロケット本体の発射姿勢制御には成功。風の影響や、今回のように非正常な発射にともなう外乱が作用しても制御できることを実証できたとのこと。ただし、点火直後に燃料棒(市販購入品)が破損したことで、ロケットの正常飛翔には至らなかったという。なお、Kogitsuneの諸元は全長1,700mm、直径154mm、質量10kgで、300N級ハイブリッドロケットモータを搭載し、到達高度は500m。南相馬市井田川実験場で2024年8月に地上発射実験を行い、成功している。【マイナビニュース】

【Astroスケール提供:(写真左から)背面からの全体図、前面下側からCMGとロケットを見上げたところ)