KIT航空宇宙ニュース2020WK50
海外のニュース
1.EmbraerX がエアタクシーの新しい運航コンセプトを開発
ブラジルの航空機メーカーエンブラエル社の子会社であるEmbraerX は、民間航空ナビゲーションサービスを提供するAirservices Australiaと共同で、オーストラリアにおけるエアタクシーの新しい運航コンセプトを開発した。両社は、共同でEmbraerX の電動垂直離着陸(eVTOL)プロジェクト「Eve Urban Air Mobility Solutions」による、エアタクシーの導入を安全に促進するための新しい運航コンセプトを検討している。【Flight Global】
【Urban Air Mobility News】
2.ATR社が専用貨物機のATR72-600F型機のEASA型式証明を取得
同型機は、貨物運送会社のFedEx社より(50)機を受注し、2017年にProgram Launchしたもので、ばら積み貨物とコンテナ貨物に対応するクラスE(乗務員が容易にアクセス可能)貨物室を備えており、LD3コンテナを最大7個、サイズに応じて5~9個のパレットを収容することができる。【Flight Global】
【ATR提供】
日本のニュース
1. はやぶさ2が無事帰還 はやぶさ2で7つの世界初
小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセルが無事に地球に帰還し、オーストラリア南部の砂漠に着地した。小惑星に人工クレーターを作るなど以下の「7つの世界初」を達成。
(1)人工クレーターの作成
(2)小型ロボットによる小天体(小惑星など)の移動探査
(3)複数の探査ロボットの小天体へ投下
(4)同じ小天体への2地点着陸
(5)誤差60センチという極めて高い精度が要求される地点への着陸成功
(6)地球圏外天体の内部調査
(7)最小で複数の小天体を周回する人工衛星の実現–の7つ。
特に小惑星「りゅうぐう」に金属弾を打ち込んで人工クレーターを作った技術は内部のサンプル採取だけでなく、将来地球に衝突するかもしれない小惑星の軌道を変えるスペースガードの役にもたつ。なお、はやぶさ2の開発・製造には200~300社が参画、その多くを日本企業が占めた。【日本経済新聞】
【産経新聞提供:カプアセルの大気圏突入想像図】
2.JALのB777-200 型機が那覇空港離陸時左エンジン(PW4084)が故障し大きな音とともにアクセスドアが破損、上昇を止め那覇空港へ緊急着陸
12月4日JL904便は午前11時30分に那覇を出発し、羽田には午後1時40分に到着する予定だった。同便は定刻より4分遅れの午前11時34分に那覇を出発し、同44分に離陸。那覇空港の北74キロを飛行中に左エンジンの不具合が見つかり、同53分に緊急着陸を宣言、その後、午後0時23分に那覇空港のB滑走路に着陸。同便には乗客178人(うち幼児3人)と乗員11人の計189人が搭乗していたが乗員乗客に怪我はなかった。日本の運輸省はこの事故を重大インシデントと認定、現場に調査員を派遣して調査を開始した。同省によると、左エンジンのファンブレードの1枚が根元で破損していたという。【Yahoo News】
【NHKニュース】