KIT航空宇宙ニュース2021WK06

KIT航空宇宙ニュース

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海外のニュース

1.21年の航空需要、コロナ変異株流行で下振れも IATA予測、成長率を下方修正

IATA(国際航空運送協会)は2月3日、2021年の航空需要が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の変異株流行などにより、2020年と比較し13%の増加にとどまるとの悲観的なシナリオを発表した。IATAは当初、前年比50%増になると予測しており、旅行制限の拡大が大きく影響するとみている。同日に発表した2020年暦年(1-12月)の実績によると、有償旅客の輸送距離を示すRPK(有償旅客キロ)は、国際線が前年比75.6%減、国内線が同48.8%減。座席供給量を示すASK(有効座席キロ)は国内線が68.1%、国際線は35.7%、それぞれ減少した。ロードファクター(座席利用率、L/F)は国際線が前年比19.2ポイント減の62.8%、国内線は同17.0ポイント減の66.6%で、「航空史上、最も急激な減少」(IATA)となった。【Aviation Wire News】

【Aviation Wire提供】

 

2. Bellがドローンで荷物を自律搬送するデモを実施

Bell社は、Autonomous Pod Transport 70 (APT 70) cargo droneが、テキサス州北部で事前にプログラムされたルートを4 マイル(6.44km)にわたって荷物を自律的に配送するデモンストレーションを行ったと発表。APT70 Droneは、垂直に発進・着地できるもので、4つの電動ローターを持ち、87kt以上の速度で、31.8kg以上の可搬重量性能を有する。【Flightglobal News】

【Atlas News提供】

 

3.スペースXの宇宙船、試験飛行で再び着陸に失敗し爆発・炎上

火星への有人飛行を視野に米宇宙開発企業スペースXが開発中の巨大宇宙船「スターシップ(Starship)」の試験機「SN9」の飛行試験が2日、米テキサス州で行われたが、同機は着地に失敗し爆発・炎上した。スターシップの試験機が着地に失敗し、爆発・炎上するのは昨年12月の「SN8」に続き2回目。だがスペースXはインターネット配信した飛行試験のライブ中継で「今回も素晴らしい飛行だった」とアナウンス。「着地を少し改善する必要があるだけだ」と述べた。【AFP電】

【CNBC提供】

 

日本のニュース

1. ANA、航空事業2割人員削減 25年度末に3万人体制

ANAを傘下に持つANAホールディングスが、航空事業に携わる人員を2025年度末までに3万人規模に削減する計画案をまとめたことが2月5日わかった。2020年度末比で約2割削減する。FSC(フルサービス航空会社)のANAブランドに従事する人員を採用抑制や自然減で減らすもので、リストラは想定していない。ANA本体の航空事業に従事する人員は、2020年度末で約3万8000人となる見込み。2021年度と2022年度は一部のパイロット職などを除いて新卒採用を見送っており、2021年度はグループ37社合計で約3200人を採用する計画だった。また、退職など年平均2000人の自然減と合わせて人員を削減する。【Aviation Wire ニュース】

【Yahooニュース提供】

2.、第1期会員にJALなど26団体 16日にシンポジウム

ANAホールディングスは2月2日、事務局を務める「旅と学びの協議会」(代表理事:出口治明・立命館アジア太平洋大学学長)の第1期会員に、企業や教育機関、自治体など26団体が決定したと発表。航空業界からは日本航空も参加する。16日には、第1期の活動を紹介するシンポジウムをオンライン開催する。2020年6月に設立した同協議会は、教育工学や幸福学、観光学の視点から旅の効用を科学的に検証し、旅を次世代教育の一環としての活用を提言することを目的としている。同年9月に募集した第1期会員は、航空のほか鉄道や通信、広告、観光、教育業界から14社、教育機関は私立中学・高校が5校、このほか地方自治体や政府観光局、NPO法人が7団体参加する。【Aviation Wireニュース】

【ANAHD提供】

3.NECがJAXAの深宇宙探査技術実証機「DESTINY+」を開発し2024年度打ち上げ

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は深宇宙探査技術実証機「DESTINY+」のシステム開発を担当する企業について、NECを選定したと発表。DESTINY+は2024年度に打ち上げ予定の小型探査機で、ふたご座流星群の母天体である小惑星「ファエトン」の探査などを行うとともに、小型探査機による深宇宙探査を可能にするための技術実証を行うことを目指している。NECはDESTINY+の全体システム、サブシステムの設計や製造・組み立て・試験を行うほか、特に重要な搭載機器であるイオン・エンジンや薄膜軽量太陽電池パドルの開発も担当する。【マイナビニュース】

【JAXA提供:深宇宙探査技術実証機「DESTINY+」】