KIT航空宇宙ニュース2020WK48

KIT航空宇宙ニュース

KIT航空宇宙ニュース2020WK48

海外のニュース

1.ブラジル空軍がEmbrear社とHybrid-electric short take-off military and commercial transport aircraftを採用

この機体は、Short Take Off Utility Transport (STOUT)と呼ばれ、軍事、民間両方で使用可能な機体(Dual Use機)で、 2基のTurboprop engine を搭載、このエンジンで発電機を回し翼端にある電気駆動プロペラにも電力を供給するHybrid機です。1,200mの離陸滑走距離、1,310nm(2,420km)の航続距離、3tonの有償重量を搭載可能です。【Flight Global】

【Embrear社提供】

 

2.FAAが11月18日ボーイング737MAXの運航再開を許可

FAA(米国連邦航空局)は、B737MAX が運航するために必要な変更点をまとめた耐空性指令(AD)を発効し、このAD に従って、必要な飛行制御コンピュータ等の改修が実施された機体に対し、改修されたMSASシステムの訓練を完了したパイロットによる運航を許可した。

カナダと欧州も米国に追随することを示唆しているが、その承認にはFAAとは異なる要件が含まれることになり、フライトデッキや飛行前の手順の追加、訓練の違い等が含まれる。

【Flightglobal】

【CNN News提供】

 

3.米国XTI社とVerdeGo社が無人VTOL機「TriFan200」を製造

米国コロラド州デンバーに拠点を置くXTI社とフロリダ州に本社を置くVerdeGo社が提携し、無人で自律的な垂直離着陸(VTOL)機「TriFan200」を製造している。TriFan200は、VerdeGo社製のHigh-efficiency,low-emissions hybrid-electric propulsion systemを搭載し、200nm(108km)以上の飛行で227kg(500ポンド)の貨物を輸送可能。

【Flightglobal】

【XTI社提供】

 

4.SpaceX Crew Dragon、商業輸送第1便がISSとのドッキングに成功

民間宇宙船による飛行士輸送定期便の第1便が国際宇宙ステーション(ISS)と日本時間17日13時13分、無事ドッキングに成功。宇宙船”Resilience(レジリエンス)”号こと SpaceX Crew Dragonには日本の野口聡一飛行士をはじめ4名の飛行士が搭乗していた。今回の打ち上げはSpaceXにとって初の商業人員輸送となっただけでなく、NASAにとっても9年ぶりの米国製の宇宙船によるISSへの宇宙飛行士輸送で自力での人員輸送を本格的に再開する第1歩となった点で非常に大きな意味を持つ。【NASA】

【NASA提供】

 

日本のニュース

1.エアアジア・ジャパン、破産申し立て

エアアジア・ジャパンが17日、東京地方裁判所に破産手続きの開始を申し立てたと発表。同社はアジア最大のLCC(格安航空会社)エアアジアグループの日本法人として、楽天などからも出資を受けて2014年に設立。愛知県常滑市の中部空港に本社を置く唯一の航空会社で、17年以降、中部―新千歳便など国内線3路線と国際線1路線を運航してきた。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う需要減を受け、今年4月に全便を運休。8月に一部を再開したものの10月から再び全便運休となり、12月5日付で事業を廃止すると発表していた。【朝日新聞】

【読売新聞提供】

2.経産省、航空部品製造のマレーシア進出支援 国内中小企業と欧米大手マッチング

航空機関連の部品を製造する中小企業のアジア進出を支援しようと、経済産業省はマレーシア政府と国際協力に向けた枠組みづくりを進めている。マレーシアは航空機のMRO(整備・修理・分解点検)事業に加え、航空機関連の製造業にも力を入れており、中小企業の進出先として有望視している。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による航空需要減少からの回復後を見据え、日本からの進出だけでなく、現地法人が航空機産業へ進出する機会創出にもつなげる。【Aviation Wire】

【Yahoo News提供】

3.宇宙ステーション「きぼう」のアバター、虎ノ門ヒルズから遠隔操作 ANAとJAXAが体験会開催

ANAホールディングスと傘下のavatarin(アバターイン)は、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」に設置した小型の専用アバター(分身)ロボット「space avatar」を世界で初めて一般の人が街中から操作する技術を開発。都内の虎ノ門ヒルズで、操作を体験できるイベント「AVATAR X space avatar 宇宙を身近に感じよう」を開催。虎ノ門ヒルズのようにJAXA(宇宙航空研究開発機構)の認定施設ではない地上の一般施設からISS内のpace avatarへコマンドを送り動かすもの。Space avatarが映し出した映像を地上で受信し、ISS内の機器を一般の人が一般施設から遠隔操作できる。この技術により、専門的な訓練を受けていない人でも、擬似的に宇宙を体験が可能。【Aviation Wire】

【Aviation Wire提供:きぼう実験棟内の野口宇宙飛行士】