海外のニュース
1.デ・ハビランドとZeroAviaがDHC-8-400用水素電気エンジンプログラムを開発
パワートレインのイノベーターであるZeroAvia社と航空機メーカーのDeHavilland Aircraft of Canada(デ・ハビラント)社は、新しい航空機と就航中の航空機の両方で水素電気推進力を使用して、デ・ハビランド社の新型航空機および改造プログラムを開発するための覚書を締結した。覚書(MOU)の一環として、デ・ハビランドには、50台のZeroAvia社の水素電気エンジンを購入するオプションがある。彼らは、新型航空機のラインフィットオプションとして、ZeroAvia社の水素電気エンジンを提供し、既存DHC- 8-400型式証明の取得に協力し、就航中の航空機のOEM承認済みレトロフィットプログラム(STC)を2026年までに開発する予定。新しいプログラムは、DHC-8-400型航空機用のZeroAviaの2MW +パワートレイン(ZA2000)の使用を対象としている。これは世界で最も人気のあるターボプロップ機の1つで、625機以上が顧客に納入されている。DHC-8-400型航空機は、1,100万時間以上の飛行時間を記録し、5億5,000万人以上の乗客を輸送している。
【Flightglobal News】
日本のニュース
1.国交省、777の運航停止を一部解除 JAL機が売却先へ
日本航空は12月16日、今年3月末で退役したボーイング777-200型機のうち、那覇空港に駐機していた機体を中部空港経由で売却先の米国へ向けて出発させた。日米でファンブレードに不具合が起きた米プラット&ホイットニー(PW)製エンジンPW4000を搭載した777は、国土交通省航空局(JCAB)の指示により、2月から運航停止措置が取られているが、乗客を乗せないフェリーフライト(回航便)に限り同省が14日に認めたことによるもの。米国ではすでにユナイテッド航空が実施している。777に搭載されたPW4000は、日米で2020年12月から今年2月にかけてファンブレードに不具合が発生。日本では2020年12月4日にJALの那覇発羽田行きJL904便の左エンジンで、米国では現地時間今年2月20日にユナイテッド航空のデンバー発ホノルル行きUA328便の右エンジンでトラブルが起きた。これを受け、国交省は2月21日に日本国内で同型機を運航するJALと全日本空輸に対し、PW4000を搭載する777-200と長胴型である777-300の運航停止を指示した。国交省によると、今回の運航停止の一部解除は、乗客を乗せないフェリーフライトに限ったもので、整備拠点や売却先へのフライトが対象。乗客を乗せる商業フライトを許可できる時期は未定だという。両社が国際線に投入している777-300ERや、JALが国内線に転用した777-200ERは米GE製エンジンGE90を採用しており、運航停止の対象外となっている。
【Aviation Wire News】
2.福岡空港、国内線でグラハン車両の共用化検証 ANAやJALなど5社24台参加
福岡空港を運営する福岡国際空港会社は、飛行機のトーイングカー(牽引車)など空港のグランドハンドリング業務に使用するGSE(航空機地上支援車両)の将来的な共有化に向けた実証実験を12月16日から始める。今年7月から国際線で1カ月間検証し、今回は国内線で29日まで約2週間実施する。GSEは、各航空会社のグループ会社などが別々に所有・運用しており、現在は空港内のGSE置き場から使用するスポット(駐機場)へ移動させている。福岡空港には、現在11車種約2000台のGSEがあり、このうち国内線では約1300台、国際線は約700台が使われている。今回の実証実験では、各社が所有するGSEを国内線ターミナルの1番から12番までの各スポット周辺に配置する「オンスタンド型」で実施し、共用することで総台数の削減や移動距離の短縮による効率化、安全性向上につながるかを検証
【Aviation Wire News】
3.エア・ドゥがCA採用開始 22年度入社で20人採用
エア・ドゥは12月13日、2022年度入社の客室乗務員の採用を実施すると発表した。勤務地は羽田空港か新千歳空港のどちらかで、20人程度を採用する。応募締切は2022年1月5日で、入社時期は4月1日以降の会社が指定する時期となる。募集するのは客室乗務員職で、対象は大学・短期大学・2年過程の専門学校を卒業、または2022年3月までに卒業見込みの人。TOEICスコア550点か英検2級程度の英語力を有することが条件で、乗務に際し呼吸器や循環器、脊椎などに異常がない人を求めている。正社員として採用するが、入社後3カ月間は訓練生で契約社員となる。また業務内容には客室乗務員業務のほか、一部の地上業務も含まれる。
【Aviation Wire News】
4.別府市とJALが学生向けシリコンバレー流起業家育成プログラム実施
大分県別府市と日本航空、米Skylight Americaの3者は、シリコンバレーの考え方や技術を日本で学べる学生向けの起業家育成事業「別府×JAL スプリングチャレンジ2022 ~シリコンバレー流アントレプレナーシッププログラム~」を、2022年1月11日から3月20日まで開催する。オンライン講義が中心で、3月には別府市でフィールドワーク(実地研究)を行う。シリコンバレーで活躍する起業家や日系企業の社員を講師に、シリコンバレーの考え方や物事の進め方などを学び、地域で実践していく。全国から大学生をはじめとする学生や卒業後1年未満の人を募る。オンラインで講義やグループワークをこなし、「コア期間」と位置づける3月4日から6日までは別府市に滞在して活動する。プログラムは3期に分け、第1フェーズ「学習」を1月11日から2月19日、第2フェーズ「実践」を2月20日から3月6日、第3フェーズ「振り返り」を3月7日から20日までとしている。別府での宿泊2泊分を含む費用は10万9780円(税込)で、現地集合・解散となる。
【Aviation Wire News】