交通機械工学科では2022年度から電気自動車(以下EV)に関する科目として「電気自動車工学」を新たに開講すると同時に交通機械工学実験実習ⅡにおいてもEV(電気自動車)に関する実習テーマを新たに開始しました。
2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向けて様々な産業領域において、カーボンニュートラルあるいはゼロカーボンへの取り組みが活発化しています。
自動車の分野ではカーボンニュートラルを実現するソリューションのひとつとしてEVの開発に多くの経営資源が投入されており、市場に占めるEVの比率は今後段階的に増加していくことが予測されています。
このような背景から交通機械工学科の教育カリキュラムにもEVに関する内容を新設しました。
「電気自動車工学」の講義では、モーター、バッテリー、インバーターをはじめとした電気自動車の主要電気要素部品の基本原理に加えて、電気自動車の構成について解説しています。また、交通機械工学実験実習ⅡにおけるEVに関する実習では、EVミニカート・キットを学生達自身の手によって組み立てを行っていきます。使用するモーター内のコイルを学生達が手巻きをし,電子基板のハンダ付けをして組み立てる内容も含まれており,実践的なモーター制御や,電気自動車の駆動制御の基本を学ぶことができる実習内容になっています.
組み立てが終了したEVミニカートは学生達によって試運転を行い、走行に支障がないかの確認まで実施しています。
交通機械工学科では今後も座学と実習の両面から自動車の電動化に適応することができるエンジニアの育成に注力していきます。