KIT航空宇宙ニュース2021WK15
海外のニュース
1.UPSが電動VTOL機を大量発注
United Parcel Service (UPS)は、Vermont based Beta Technologiesに(10)機の electric vertical take-off and landing (VTOL) aircraftを Firm発注するとともに、(150)機を Option発注したと発表した。初号機の引き渡しは、2024 年となる見込み。同型機は、巡航速度170 mph、航続距離 250 miles、積載重量1400 poundsの性能を有する。 【Seattle Times】
【Vermont based Beta Technologies社提供】
2.737MAX、電気系統問題で又、運航停止 ボーイングが勧告
ボーイングは現地時間4月9日、2度の墜落事故が起きた小型機737 MAXについて、運航する16社に一時的に運航を停止するよう勧告した。電気系統の問題が製造時に起きた可能性があるという。FAA(米国連邦航空局)も利用者に対し、この問題で搭乗便の遅延や運休が生じる可能性について航空会社に確認するよう求めている。現時点で、日本の航空会社には引き渡されていない。今回の問題は電気系統に関するもので、特定の製造時期のものだという。墜落原因となった失速防止システム「MCAS」とは無関係とみられる。【Aviation Wire News】
【Boeing提供】
3.火星ヘリの初飛行14日以降に延期
米航空宇宙局(NASA)は10日、11日に予定していた火星ヘリコプター「インジェニュイティ」の初めての試験飛行を14日以降に延期すると発表。当初は8日頃としていた初飛行が再び延期された。火星ヘリコプターを運用するNASAジェット推進研究所によると、試験飛行に向けて、9日に翼を高速回転させるテストを実施したところ、問題が存在する可能性をシステムが検知。ヘリの安全を維持するために、テストを早期終了させる機能が働いたという。同研究所は「ヘリは安全で健全」な状態にあると発表。ヘリは情報を地球に向けて送信しており、担当チームがそれらを確認して問題を調査している。【産経新聞】
【NASA提供】
日本のニュース
1.JALがCAのサービス教育を事業化
日本航空は4月8日、客室乗務員が講師を務める「JALビジネスキャリアサポート」を始めた。マナーレッスンなど、サービスに関する教育やコンサルティングを企業や自治体などに向けて提供する。プログラムは「マナーレッスン」と「サービスコンサルティング」の2つで、約7000人いるJALの客室乗務員のうち、教官などの教育経験があり今回のサービスに向けた研修を終えて社内認定を受けた人が講師を務める。【Aviation Wire News】
【JAL提供】
2. 成田空港、自動装着の搭乗橋が第2ターミナルで運用開始
成田空港を運営する成田国際空港会社(NAA)は4月6日、三菱重工交通・建設エンジニアリングと、完全自動運転の搭乗橋(PBB)の共同開発契約を締結したと発表した。機体に自動装着する搭乗橋を第2ターミナル(T2)の67番スポット(駐機場)で導入し、20日から運用を開始する。搭乗橋は、操作盤にあるレバーを倒すと機体に自動で装着する仕組み。グランドハンドリング(グラハン、地上支援)作業の高度化や効率化につながる。グラハンの人材は少子高齢化などで全国的に不足しており、自動化による労働力不足の解消も期待できる。【Aviation Wire News】
【Aviation Wire提供】