KIT航空宇宙ニュース2023WK35

ポーラ化粧品とANAが開発した宇宙でも使用可能なスキンケア化粧品「COAMOLOGY」、国際宇宙ステーション(ISS)にも搭載される予定
KIT航空宇宙ニュース

KIT航空宇宙ニュース2023WK35

海外のニュース

1. EASA 提案により eVTOL 運用の規制枠組みが完成

欧州の安全規制当局は、エアタクシーを含将来の垂直離陸航空機の安全な運航を管理する規則の提案を提出し、このようなサービスの開始を許可する規制枠組みが完成することになる。欧州連合航空安全局(EASA)は、乗務員の免許、航空規則、航空交通管理などを含む、操縦可能な電動エアタクシーの一連の運用要件を定めた正式な提案を発表した。EASAは、この提案は欧州委員会に提出されていると述べた。これが採用されれば、無人航空機の運用に関する現在の欧州連合の規制とガイダンス、ならびにバーティポートの設計や VTOL 対応航空機の認証に関する規制やガイダンスが整備されることになる。「これは、革新的なエアモビリティのためのVTOLおよびエアタクシーサービスの開始を可能にするために必要な最後の規制です」と、退任するEASAエグゼクティブディレクターのパトリック・カイ氏は言う。同氏は、規制が成立すれば枠組み規則は「完成」するが、製造業者や事業者は依然として個別に必要な承認を取得する必要があると述べた。同氏によれば、この意見書は世界中でこのような提案が発表されるのは初めてだという。【Flightglobal News】

【EASA】提供:eVTOL機運用の想像図】

日本のニュース

1. JAL、小松空港の新卒・既卒正社員採用 旅客係員やグラハンなど

日本航空の100%子会社で、小松空港のハンドリング業務を担うJALスカイ金沢は、2024年度入社の新卒者と今年度入社の既卒者を募集している。いずれも正社員採用で、応募書類は10月26日必着。採用は3職種で、人数はいずれも若干名。航空機の牽引や貨物の搭降載などのグランドハンドリング(航空機地上支援)業務部門と、カウンターや搭乗口の旅客サービスを担うグランドスタッフ(地上旅客係員)が所属するパッセンジャートラフィック業務部門、ステーションオペレーション(運航管理支援)業務部門となる。勤務地は小松空港で、JALグループの運航便とJALが受託している国内外の航空会社に関する業務を担う。居住地は自家用車で通勤可能な範囲となる。新卒者の応募資格は、いずれの職種も今年4月から2024年3月までに対象となる学校を卒業・修了見込みの人。グラハンは高校、高専、専門、短大、大学、大学院、グランドスタッフとオペレーションは高専、専門、短大、大学、大学院が対象になる。このうち、グランドスタッフは英検2級かTOEIC550点以上程度の語学力を有していることが望ましいとしている。既卒採用は、これらの学校をすでに卒業・修了した人が対象で、各業務の未経験者も応募できる。選考スケジュールは、新卒・既卒ともにグラハンとオペレーションが11月8日、グランドスタッフは11月10日に試験・面接を予定。入社日は新卒が2024年4月1日、既卒は会社が定める日で相談に応じるとしている。待遇や採用の詳細、問い合わせは同社ウェブサイト内の「採用情報」から。【Aviation wire news】

2.  成田空港、人材確保へ私大と関係強化 就職担当者招き情報交換

成田空港を運営する成田国際空港会社は8月28日、千葉県内の大学を対象とした新卒採用の情報交換会を9月4日に開催すると発表した。県内の大学27校の就職担当部署で構成する「千葉県大学就職指導会」との共催で、空港関連企業28社と私立大学18校が参加し、意見交換する。情報交換会は第1ターミナルを会場とし、午後3時から午後5時30分まで開催する。空港関連企業への就職促進へ大学と企業が協力し、グループごとに意見交換を進めていく。情報交換会では、大学の就職担当者が航空・空港業界への理解を深めてもらうことで、学生の業界への就業意識の向上を狙う。航空・空港関連業種は人手不足が課題となっている。大学生にとって、パイロットや客室乗務員、地上係員などの職種は認知しやすいものの、航空機運航のグランドハンドリング(地上支援、グラハン)や貨物サービス、保安検査などの空港業務などは、職業理解を深める機会が少ないのが現状だ。成田空港はさらなる機能強化に伴い、空港業務の労働需要が高まっている。2月と5月には空港内企業の合同説明会を開き、8月には千葉・茨城両県の高校教員を対象とした空港視察会も開催。人材の確保を急いでいる。また航空業界では、空港のカウンターや搭乗口で働くグランドスタッフ(地上旅客係員)による旅客サービスやグラハン事業者50社が業界団体「空港グランドハンドリング協会(AGHA)」を8月25日に設立。人手不足が課題となっていることから、空港業務を安定的に発展させていくために発足した。【Aviation wire news】

3. 宇宙でも使える化粧品をポーラとANAが10月より一般向けに発売、JAXAも採用

ANAホールディングスとポーラは、宇宙発想スキンケアブランド「COSMOLOGY(コスモロジー)」において、国際宇宙ステーション(ISS)でも使用できるスキンケア製品を販売することを発表した。両社は、2020年より宇宙と地球の課題を解決することを目的としたプロジェクト「CosmoSkin(コスモスキン)」にて共同で製品開発を開始。ANAは航空機内が密閉された狭い空間で、湿度が低いなどISSと環境が似ていることから、そうした環境に対する知見の提供や客室乗務員による製品テストなどで協力してきた。同プロジェクトは化粧品(顔用)として宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「第2回宇宙生活と地上生活に共通する課題を解決する生活アイデア募集」で初めて選定され、「コスモロジースペースクルーキット」については、2024年ごろに予定されている油井亀美也宇宙飛行士のISS長期滞在において実際に搭載される予定だという。2023年10月1日から販売される予定のコスモロジースペースクルーキットは「コスモロジークレンジングウォッシュ」と「コスモロジーローションクリーム」で構成され、2024年1月1日からはキットと同じ内容物ながら容量やデザインが異なる単品製品も販売される予定となっている。【マイナビニュース】

【マイナビニュース提供:ポーラとANAが開発した宇宙でも使用できる化粧品「Cosmology」】